国際バカロレア(IB)とは? それは世界への近道!
みなさん、こんにちは。
突然ですが、国際バカロレアって知っていますか?
なんだかすごいらしい!日本でも増えているらしい!子供をバカロレアに入れたい。などテレビやSNSで耳にしたことがある方もいるかもしれません。
何を隠そう…私たち、英数学館小・中・高等学校は西日本唯一の小学校-高等学校の国際バカロレア・ワールドスクール認定校なのです。
と、一言に申しましても日本での認知度はまだまだ低く
そもそも、国際バカロレア(IB)って何?
と、思われる方も多いのではないでしょうか。
タイトルにある “世界への近道” について説明する前に、まずは国際バカロレア(IB)の話をさせてください。
その1:国際バカロレアって何?
国際バカロレア(IB:International Baccalaureate)は、1968年にスイス・ジュネーブで設立された非営利組織・国際バカロレア機構(IBO)が設置した、
“世界の複雑さを理解して、そのことに対処できる生徒を育成し、生徒に対し、未来へ責任ある行動をとるためにの態度とスキルを身に付けさせるとともに、国際的に通用する大学入学資格を与え、大学進学へのルートを確保すること” を目的とした教育プログラムです。
要するに、複雑化する世界の中で活躍できる生徒を育てる、であると同時に世界中の大学進学を可能にするプログラムであると言うことです。
この教育プログラムは、認定校のみが提供できるもので、日本でもグローバルに活躍できる人材を増やすため政府が認定校を200校にすることを目標に掲げて活動しています。
本校は、2016年6月に高校のディプロマ・プログラム(DP)、2020年1月に小学校のプライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP)の認定校となり、学校教育法第1条に掲げられている一条校としては、西日本唯一の小学校-高等学校の国際バカロレア・ワールドスクール認定校となりました。
最新の国際バカロレア認定校リスト/文部科学省(※が一条校)
https://ibconsortium.mext.go.jp/ib-japan/authorization/
現在、国内の一条校で認定されているのは小中高あわせて44校とのことです。(令和2年7月14日現在)
その2:国際バカロレア、3つの教育プログラム
日本では年齢ごとに分かれた3つプログラムが取り入れられています。
・プライマリー・イヤーズ・プログラム(PYP) 3歳~12歳
小学校に相当するカリキュラム。心と体を発達させることを大切にしたプログラム。
・ミドル・イヤーズ・プログラム(MYP) 11歳~16歳
中学校に相当するカリキュラム。自分が学んできた学習内容と社会のつながりを学ばせるプログラム。
・ディプロマ・プログラム(DP) 16歳~19歳
高等学校に相当するカリキュラム。2年間の科目履修後、最終試験で基準を満たすとディプロマ資格を得ることができるプログラム。
3つのプログラムのうちDPを修了し、一定の条件を満たした場合にのみ取得できる資格を「IB資格」と言います。
日本から海外の大学を受験する場合は、一からすべてを自分で調べ、大変な手間と労力を使いますが、このIB資格を持っていると、世界に約5000校(令和2年6月現在)あるIB入試実施大学への受験資格を、一度に得たと言っても過言ではありません。
これが、国際バカロレア(IB)が ”世界への近道” たる所以なのです。
その3:何が違う?日本の学校教育と国際バカロレア
IBで学ぶ児童・生徒たちは、日本の学校教育とは違う独自のカリキュラムに沿って授業を受けます。
とは言え、では何がどのように違うのか?
例えば、みなさんも一度は目にしたことがあるレオナルド・ダ・ヴィンチの名作「最後の晩餐」。
日本のこれまでの学校教育の場合、「最後の晩餐」はいつ・誰が・どこで描いたのか?と知識を問う、明確な答えのある問いをします。
一方、IBの学びの場合は、「最後の晩餐」はなぜ名作なのか?この絵が描かれた背景は?この絵はその後の絵画にどのような影響を及ぼしたのか?誰が名作と決めたのか?これから100年後でも名作なのか?など、答えが1つだけではない明確な答えのない問いをします。
明確な答えのない問いに対して、リサーチを行い、考え、考えを深めるための議論を行い、発表を通じてフィードバックを得てまた考える。そのような考える過程で、答えのない問いに対するアプローチの仕方や考え方、自分自身を客観的にみたり、自分を知ることにつながていきます。
そのような視点で考えさせることが、日本の学校教育とIBとの大きな違いと言えるでしょう。
その4:国際バカロレアが目指す10の学習者像
これは、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者を育成するという「IBの使命」を具体化したラーナープロファイルと呼ばれる、IBが目指す10の学習者像です。
1. 探究する人
好奇心を育み、探究し、学ぶ喜びを生涯持ち続ける人
2. 知識のある人
幅広い分野の知識を探究し、考え取り組む人
3. 考える人
複雑な問題を分析し、責任ある行動をとる人
4. コミュニケーションができる人
複数の言語などを用いて、効果的に協力できる人
5. 信念のある人
誠実かつ正直に、自分自身の行動と、それに伴う結果に責任を持つ人
6. 心を開く人
多様な視点を求め価値を見いだし、その経験を糧に成長する人
7. 思いやりのある人
人の役に立ち、他の人々の生活や、世界を良くするため行動する人
8. 挑戦する人
熟慮と決断力をもって向き合い、挑戦と変化に快活に取り組む人
9. バランスのとれた人
知性、身体、心のバランス、大切だと理解している人
10. 振り返りができる人
学びと成長を促すため、自分の長所・短所を理解している人
学習者像と聞くと少し難しく捉えてしまいますが、要は「こんな姿勢で、学びに向き合い取り組む子に育ってほしい」という、世界中の親が子を思う気持ちに共通しているのが、国際バカロレアの教育なのです。
その5:今後のIBシリーズ
一度ではまだまだ語りつくせないIBの魅力を、今後は不定期にIBシリーズとしてお届けしていく予定です。次回からのIBシリーズでは、1つ1つのプログラムの内容や、IB用語などさらに掘り下げて、お届けいたします。
みなさんも、「IB資格」を持ち、”世界への近道”をして、グローバルに活躍してみたいと思いませんか?
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