【先生紹介】 縁の下の力持ち!学校通訳の仕事
みなさん、こんにちは。
以前、英数学館の図書館司書“ライブラリアン”について紹介したことを覚えているでしょうか。
それに続く英数学館の先生紹介…、お仕事紹介とでも言いましょうか。
今回は“通訳者”の紹介をさせてください。
ここ、英数学館には通訳専任者がいるんです!
通訳者が常にいる小学校・中学校・高校が全国で何校ほどあるのかは定かではないですが、専任者として!となるとそう多くはないはずです。(※英数独自調べ)
では早速、次項は実際に通訳者がどのように学校業務にかかわっているかを、聞いていきたいと思います。
縁の下の力持ち“通訳”の仕事
※外国人教員の撮影時に撮影者の要望を伝える様子(左端)
釜賀 マリ : 通訳
好奇心の強さから通訳の職に就く。営業職、パソコン講師、秘書、塾講師、産業翻訳者などを経て2016年より英数学館で通訳専任者として着任。おすすめの観光地はマルタ島。香港マカオのカジノで、現地の人たちの生活がかかった本気度にビビる。ハワイ島にあるマウナケア山頂で見た雲に映る山影は忘れられない光景。
改めまして、みなさんこんにちは。
ご紹介にあずかりました、通訳の釜賀と申します。
みなさんは通訳さんの仕事といえば、何を思い浮かべるでしょう。
ハリウッドスターの横にいる人?海外一流プレーヤーの横にいる人?
いえいえ、そんなきらびやかな世界はごく一部です。
多くの仕事は人前に出るようなものではなく、裏方に徹する縁の下の力持ち。それが通訳なのです。
では、教育現場の通訳の仕事とはどんなものか?
今日はみなさんにほんの少しですが学校通訳を知っていただくため、普段どんな仕事をしているのかいくつか例を挙げたいと思います。
・行事予定やお知らせの翻訳
・国際バカロレア(IB)関係資料の翻訳
・教科会議などの通訳
・保護者面談の通訳
・Eメールの翻訳
などなどあるのですが、やはり一番多いのは普段から外国人教員と日本人教員や生徒間のコミュニケーションのお手伝いをすることです。
大切にしていることはメッセージの核
ここ英数学館には、世界7か国20名の外国人教員がいます。(令和3年7月時点)
教職員の約3人に1人が外国人というこの特殊な環境で、通訳という立場で学校と関わっている私が通訳・翻訳をする際に大切にしていることがあります。
それは、表面的な単語の意味にとらわれるのではなく、要は何を伝えたいのか、というメッセージの核にフォーカスして訳すことです。
耳から聞いた日本語・英語をそのまま訳すのではなく、足りない情報はできるだけ補ったり、伝わりやすい言葉に言い換えたりするようにしています。
そして、その場の雰囲気や流れを妨げないように、話者のテンポ・テンションに合わせて話すなど、より円滑にコミュニケーションが取れるよう心がけています。
教育現場の通訳が思うこと
今までに秘書や塾講師、産業翻訳者など様々な職に就きましたが、学校という教育現場で通訳をして思うことがあります。
学校では、特に英数学館は小中高とあることもあり、3校がそれぞれ様々な行事を実施しています。
その行事のたびに翻訳が必要になるので、情報のアップデートを常に行うことなどに苦労を感じることもありますが、やはり生徒たちがのびのびと学校生活を送っている様子や学習を頑張っている様子を身近で垣間見られることに、今までの職にはない楽しさを感じています。
英語好きから見た英数学館!
普段の生徒たちの様子を見ていて、英数学館の生徒たちの英語力はとても高いと感じています。
小・中学校の英語イマージョン教育では早期から英語に慣れ親しみ、小学校卒業時には多くの児童が英語で普通に会話することができるどころか、英語のプレゼンなどもお手の物です。
そして中学校に進学すると、日常に活きる英語をさらに身につけるべく英検やTOEFLなど、生徒たちはより高い目標に向かって英語力の向上を図っています。
高校では、特にIBクラスの生徒たちの英語力が高いと感じますが、IBクラス以外の、高校から入学してきた生徒も比較的英語にアレルギーを持っていない感じで、それは普段から外国人教員が身近にいる雰囲気に慣れているからだろうと思います。
私が英語に出会った中学校1年生の時には、日本人の先生が教える英語塾やNHKラジオ基礎英語、ラジオ英会話などで独自に英語を学んだものです。
その時のことを思うと、早くからネイティブの英語に触れ、当たり前に英語が身近にある、他にはない特別な学校生活を送っている英数学館の生徒たちが、すごくうらやましいと私は思っています。
英語好きにはたまらない、夢のような環境。それが英数学館です。
この英語あふれる英数学館に通う児童・生徒の中に未来の通訳の卵がいるのでは、と日々ワクワクして学校での通訳の仕事を楽しんでいます!
“通訳”の魅力
実は、通訳をしているときは通訳をすることに必死で楽しむ余裕があまりないことが多いのですが、通訳が間に入ることでコミュニケーションが円滑にいったり、周りの人から感謝されたりした時にはやりがいを感じます。
「英語を通じて、人の役に立てること。」
それが通訳の魅力だと私は思っています。
これからも、人と人とをつなぐ通訳の仕事に誇りをもって取り組んでいきます!