人生に目標って必要?大学進学を通じて学んだ目標のおはなし。
「人生の目標は?」
「将来、どうなりたいの?」
みんな、一度くらい言われたことがあるかもしれません。
でも目標っていったい、何なのでしょうか?
お金持ちになる。結婚する。好きな仕事に就く。長生きしたい・・・。
目標と一言にいっても、人それぞれ違いますよね。
わたしにとっての目標は、
社会の型にはまった「職業」とかではなく、思い描く『人物』になること!
具体的には、“自然の神秘さを世界中の人たちに楽しく伝える人になる”ということ。
そんな思いにいたった経緯を少しお話しさせてください。
1. 私のこと
私は、小学校5年生の時から1年半の期間、カナダに語学留学をしていました。
その影響から、将来はカナダの大学で勉強したい、カナダやアメリカなどの文化的、社会的多様性にあふれた人々の中で生きたいという夢を抱きました。
その夢を叶えるため、実家を離れ寮生活をしながらIB(国際バカロレア)クラスへ入学することを決めました。
2. 私にとっての国際バカロレア
高校に入学後のIBの学びでは、それぞれの教科で自分独自の研究課題が課されていたことから、自ら学び、考え、知るチャンスを与えてくれます。
私はこの研究課題のおかげで、自分が本当に楽しめること、楽しめないこと、あるいは得意なこと、不得意なこと、それが何なのかをおぼろげながらも知ることができました。
このIBの学びを通して、自分の「好き」×「得意」をみつけた私の中で1つの漠然とした思いが生まれました。
自然科学っておもしろい。理系でやって行きたい!
その思いを叶えるべく、私の大学選びが始まりました。
しかし、自分の志望校が難関大学であることに不安が募り、一時は諦めかけていた時もありましたが、リサーチを続けていくうえで分かったのは、海外のほうが日本の大学と比べIBの認知度が高く、積極的に受け入れているところが多かったということでした。
さらに、IBで履修した科目は、海外のいくつかの大学においては単位として認められる、という特権が得られることを知り、より現実的に留学を考えれるようになりました。
3. IB入試は赤本不要!IB資格で広がる世界
IBのディプロマ・プログラム(DP)を修了し、世界共通テスト(最終試験)などで一定の条件を満たした場合にのみ取得できる「国際バカロレア資格(IB資格)」を活用した海外大学の入試は、日本の推薦入試やAO入試と似ており、主にIBのスコアと、エッセイや面接を通して合否が決まります。
私の志望校は、IBのスコアとエッセイのみが受験提出物だったので、エッセイは最終試験が最も忙しくなる3か月前には完成させておき、その後は一心に最終試験の勉強に取り組むことができました。
並行して、他校の面接も12月や1月にありましたが、IBで学んだことや、学校生活でも日常的に英語でコミュニケーションをとっていたことで、自信をもって面接にのぞむことができ、自分なりにとても満足な受け答えができたと思います。
このように順序だてて、勉強に取り組めたこともあり、私は無事、IB資格を取得することができました。
IB入試では、IB資格1つで自分の学習能力を証明することができるので、日本の公立大学試験のように赤本を勉強する必要がありませんでした。
4. 私が選んだ大学、そこで学びたいこと
大学受験の際は、自分の夢を叶えられる大学を調べ、国内海外、両方の大学を受験しました。
国内で、私が合格した数校の大学は、英語での学びに強いことは言うまでもありませんが、リベラルアーツ教育を重視しており、幅広い知識を身につけたうえで、本当に自分が取り組みたい専門分野を深めていく教育システムであり、とても魅力的でした。
が、迷いに迷って、文化的、社会的多様性にあふれた人々の中で生きたいと言う思いが強くなっていたことから、最終的にはカナダ行きを決断しました。
カナダでも運良くAI(人工知能)の聖地とされ、世界ランキングで上位にあるトロント大学を含め数校の合格をいただいたのですが、最終的にはマギル大学を選びました。マギル大学はカナダでもっとも古い公立大学で創立200年の歴史があります。
研究分野では12名ものノーベル賞受賞者を生み出し、教育分野でも常に先進的な取り組みを続けています。理系でやっていきたい私にはぴったりな大学です。
さらに、学生一人ひとりをとても大切にしていて、教員一人当たりの学生数は10人という手厚さです。このような恵まれた環境の中で学べることが、今からとても楽しみです。
これから始まるカナダでの大学生活において、文化的にも社会的にも多様な環境下で、様々な人々と触れ合い、理解し、認め合い、自分の可能性を広げていきたいと思っています。
5. 目標をもって生きるということ
今、私は “自然の神秘さを世界中の様々な人に楽しく伝える人になる” という「目標」を持っています。自然の法則や見えない物質世界を受け手と関わり合いながら楽しくシェアし、私たちが生きているこの世界は、いかに面白く作られているのかということを伝えていきたいと思っています。
「職業」としては、科学の先生や学芸員を考えています。
でも、また変わるかもしれません。
なぜなら、私にとって「目標」は社会の型にはまった「職業」ではなく、思い描く『人物』になることだからです。
その『人物』をしっかりと自分の中に持って生きていれば、そのための手段となる「職業」は何だっていいんだ。そう思っています。
もしIBに出会っていなかったら、自分の「好き」×「得意」が分からないまま、目標もなく、ただなんとなく大学で勉強をしていたのかもしれません。海外で学びたいという夢はとうに諦めていたでしょう。
IBの学びに出会い、自分自身を知り「武器」を得た私は今、自分を肯定し、自信をもち、目標に向かっています。
最後に、両親や先生、友達のみんな、
いつも私を支え応援してくれたこと、本当に感謝しています!
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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